多良津雑記

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[oras]ふしぎなまもりポリゴン2を作る構築

ふしぎなまもりポリゴン2を作る構築を作ろうと思って組んだ構築。

[最初に]

ふしぎなまもりはその強力な性能故にか、他のポケモンが手に入れるのは非常に難しい仕様になっている。それを実現しようと思う。
実戦でこれを実現する方法を考えたことがない人は、一度考えてから読んだ方が面白いかもしれない。良い方法が思いついた方は、是非教えてください。

[ふしぎなまもりについて]

不思議な守りの効果自体は「効果抜群以外の攻撃技でダメージを受けない」というもの。しかしその仕様はやや複雑で、特に他に特性を渡すことが非常に難しいようになっている。細かい仕様はポケモンwikiなどを見てもらうこととして、今回の構築で重要な「他のポケモンが特性『ふしぎなまもり』になる方法」を挙げると、

  1. 特性「ふしぎなまもり」を持つポケモンが仲間作りを使う
  2. 特性「ふしぎなまもり」を持つポケモンに対して特性「トレース」を使う

この二つである。

[他のポケモンをふしぎなまもりにする方法]

まずはヌケニンが仲間作りを使う方法を考える。しかしヌケニンは仲間作りを覚えず、またマジックコートも使えないのでこの方法は使えないだろう。*1
次に、トレースで不思議な守りをコピーする方法を考える。ここでトレースが相手の特性のみをコピーすることを考えると、まず相手にヌケニンの不思議な守りをトレースさせてから、こちらのポケモンでトレースさせる必要がある。

[相手にふしぎなまもりをトレースさせる方法]

特性「トレース」のポケモンで技「なかまづくり」を覚えるポケモンはいないが、技「スキルスワップ」を覚えるポケモンはいる。以下、相手をトレースにする方法はスキルスワップに限られているという前提で話を進める。
トレースという特性は登場時に自動的に発動する特性であり、トレースをトレースのまま相手に渡すのは非常に限定された条件下でしか不可能である。*2その一つが「とくせいなし状態」*3と呼ばれる状態で場に出ることだ。とくせいなし状態はその名の通り特性の効果が失われている状態であり、ポケモン自体に与えられている状態変化である。その為特性自体が失われている訳ではなく、スキルスワップで特性を渡すこともできるし、その渡した特性は「とくせいなし状態」でないポケモンに渡されたのなら効果は発揮される。さらにとくせいなし状態はバトンタッチで引き継がれるので、これらを利用してトレーススキスワをしていこうと思う。

[必要なポケモン

また、トレーススキスワしたのちにさらにトレースすることを考えると、特性「トレース」のポケモンはもう一体欲しいだろう。

[案1]

必要なポケモンは4体。

  1. ヌケニン
  2. サーナイト
  3. ポリゴン2
  4. チョボマキ

[案2]

必要なポケモンは5体。

  1. ヌケニン
  2. アギルダー
  3. ブラッキー
  4. サーナイト
  5. ポリゴン2

[構築概要]

以下、実際に使用した構築について。
今回はギミックがより短い手数でできる案2を採用。最後の一体は、一体で完結する性能の高い猫騙しも使えるメガシンカポケモンであるガルーラを採用。

[個体解説]

サーナイト

持ち物:こだわりスカーフ
特性:トレース
性格:おくびょう
種族値:68-65-65-125-115-80
個体値:31-×-31-31-31-31
努力値:252-0-4-0-0-252
実数値:175-×-86-145-135-145
技:アシストパワー/スキルスワップ/めいそう/トリック

(調整意図)
H ⋯⋯ 極振り
S ⋯⋯ 最速
B ⋯⋯ 余り

出来るだけ速く動いて相手にトレースを渡し、生き延びた際は相手が交換する前にポリゴン2に交代するために最速。残りはHに振った。HBで割り振った方が総合耐久は高くなる。
CSにして、ムンフォ/サイキネ/スキスワ/トリックみたいな技構成でも良いかもしれない。

(特性について)
ギミックのためにトレース。

(技について)
ギミックのためにトレースは確定。ギミックが成功すれば相手からダメージは受けないものとするので、詰めるためのトリック、瞑想、アシパ。

(持ち物について)
出来るだけ速く動き、上から交換するためのスカーフ

アギルダー

持ち物:きあいのタスキ
特性:うるおいボディ
性格:ようき
種族値:80-70-40-100-60-145
個体値:31-31-31-×-31-31
努力値:252-0-4-0-0-252
実数値:187-90-61-×-80-216
技:まとわりつく/いえき/いばる/まもる

(調整意図)
H ⋯⋯ 極振り
S ⋯⋯ 最速
B ⋯⋯ 余り

出来るだけ胃液が決まりやすいよう最速をとり、残りはアギルダーらしくHに振った。振り分けた方が耐久指数は高くなるが、さして変わりは無いと思う。臆病でなく陽気なのは、物理技の方が有用そうなのが多いように思ったのと、アギルダーに削りの役目は求めていないから。そもそもアギルダーが技を撃って削りを入れなければならない時は即ちギミックが失敗した時であり、アギルダーが高火力を出そうともあまり意味は無いと思われる。

(特性について)
本当は軽業の方が良いのだが、甘えた。軽業である意味のある場面には遭わなかった。

(技について)
ギミックのために胃液は確定。初手の猫騙しを防ぐ守るも欲しい。後の二つはなんでもいいが、行動を阻害してイカサマのダメージも増える威張るを採用し、纏わりつくはトレーススキスワする相手を引かせないためとかに使えるかなと思って採用した。撃つ場面は殆ど無かった。

(持ち物について)
胃液を成功させやすくするための気合いの襷。

ヌケニン

持ち物:ぼうじんゴーグル
特性:ふしぎなまもり
性格:ようき
種族値:1-90-45-30-30-40*9
個体値:31-×-31-31-31-31
努力値:0-252-0-4-0-252
実数値:1-142-65-×-50-101
技:ゴーストダイブ/おにび/どくどく/まもる

(調整意図)
A ⋯⋯ 極振り
S ⋯⋯ 最速
C ⋯⋯ 余り

ボックスにいたヌケニンをそのまま使用。ダウンロード調整や変身対策はしていない。それで困ることはなかった。

(特性について)
不思議な守り

(技について)
守るは欲しくて、不思議な守りで詰める時に有用な状態異常技を範囲が取れるように二つ。最後の一つは何となくでゴーストダイブを採用。

(持ち物について)
気合いの襷と防塵ゴーグルで迷ったが、アギルダーが襷を持ちたいのでゴーグル。基本的に相手に不思議な守りをトレースさせれば仕事が終わるので、後投げすることが多いことを踏まえてできれば襷の方がいいのかもしれない。

ブラッキー

持ち物:オボンのみ
特性:せいしんりょく
性格:ずぶとい
種族値:95-65-110-60-130-65
個体値:31-×-31-31-31-31
努力値:252-0-156-0-100-0
実数値:202-×-165-80-163-85
技:イカサマ/いやしのすず/バトンタッチ/みきり

(調整意図)
H-B-D ⋯⋯ 総合耐久最大

できるだけバトンを成功させるために耐久振り。ダウンロードを意識するならHB特化で余りD振りすることになる。

(特性について)
バトンを成功させやすいように怯まない精神力。

(技について)
ギミックのためにバトンは確定。守り技の見切りも欲しい*10。残りの二つは攻撃技のイカサマと状態異常を回復させる癒しの鈴を採用した。

(持ち物について)
居座るポケモンではないので、瞬間的な耐久値を高めるオボン。

ポリゴン2

持ち物:しんかのきせき
特性:トレース
性格:ひかえめ
種族値:85-80-90-105-95-60
個体値:31-×-31-31-31-31
努力値:252-0-0-252-4-0
実数値:192-×-110-172-116-80
技:トライアタック-イカサマ-どくどく-じこさいせい

(調整意図)
C ⋯⋯ 特化
H-B-D ⋯⋯ 奇石込み総合耐久最大

時間制限が無いのであれば完全に耐久振りにしたいところだが、トライアタックなどで削らないとTOD負けしかねないので攻撃的な振り方にした。ギミックが成功すれば攻撃は受けないとしているというのもある。

(特性について)
ギミックのためにトレース。

(技について)
回復技としては眠るではなく自己再生を採用。環境に眠るで回復したい状態異常技(特に毒々)が少なく、また眠るはTOD負けしやすくなると判断した。また、不思議な守りトレースが成功した際に相手の不思議な守りポケモンを削るための毒々も採用。残り二枠はタイプ一致技のトライアタックとイカサマを採用。イカサマは特にメガガルーラギルガルドを意識している。
ポリゴン2の唯一の弱点がかくとうであることを考えて、サイコキネシスを採用してもいいかもしれない。

(持ち物について)
耐久を増やすための奇石。風船を持たせてテクスチャーで電気タイプになるとか、オボンやラムをリサイクルするとか、他にも持たせて面白いアイテムは多い。

[ガルーラ]

持ち物:ガルーラナイト
特性(メガ前):きもったま
特性(メガ後):おやこあい
性格:ようき
種族値(メガ前):105-95-80-40-80-90
種族値(メガ後):105-125-100-60-100-100
個体値:31-31-31-×-31-31
努力値:4-252-0-0-0-252
実数値(メガ前):181-147-100-×-100-156
実数値(メガ後):181-177-120-×-120-167
技:おんがえし/グロウパンチ/ふいうち/ねこだまし

(調整意図)
A ⋯⋯ 極振り
S ⋯⋯ 最速
H ⋯⋯ 余り

陽気ASガルーラ。猫騙ししやすくするために最速。

(特性について)
トリルを張られたくないので肝っ玉。早起きはメリットが少なく、また猫騙しでガルーラが怯む分には問題ない。

(技について)
ギミックを通しやすくするための猫騙しと圧力をかけるためのグロパンを採用。瞬間火力は求めていないので捨て身タックルではなく反動の無い恩返し。最後に他のポケモンを相手の攻撃から守るための不意打ち。

(持ち物について)
メガストーン

[動きについて]

基本的に案2の動きに沿う。端でメガガルーラが暴れ続けるイメージ。

  • 1ターン目、相手に猫騙しもS操作もいなければギミック始動。
  • 1ターン目、相手に猫騙しがいてS操作がいなければガルーラの猫で猫を止めるかアギルダーブラッキーの両守るでしのいで2ターン目からギミック始動。
  • 1ターン目、相手に猫騙しがいなくてS操作がいた場合は、ガルーラでS操作を止めてギミック始動。ガルーラでS操作を止めることができなかった場合は、相手が不思議な守りトレースした時にこちらがポリゴン2を出す前にそのポケモンを交換しないことを祈るしかない。
  • 1ターン目、相手に猫騙しもS操作もいた場合は、祈りながら何とかギミックを通すしかない。

[ギミックが止まる時]

  1. ギミック始動要員が挑発される
  2. ヌケニンサーナイトポリゴン2の特性が変更される
  3. アギルダーが胃液する前に倒される
  4. ブラッキーがバトンする前に倒される
  5. ブラッキーが胃液されていないのにバトンする
  6. サーナイトがスキスワする前に倒される
  7. サーナイトがトレーススキスワする時にヌケニンを場に出せていない
  8. サーナイトがトレーススキスワする前にヌケニンが場からいなくなる
  9. サーナイトがトレーススキスワした相手が不思議な守りをトレースしない
  10. ポリゴン2がトレースする前に相手の不思議な守りポケモンが場からいなくなる
  11. ポリゴン2が不思議な守りをトレースしない
  12. その他色々

[あとこんな時も悲しい]

  1. サーナイトがスキスワしようとした相手がスキスワできないポケモンに交代する
  2. サーナイトのスキスワの対象が注目の的状態で相手中央に変更され、不思議な守りトレースの確率が減る
  3. ポリゴン2の自己再生が相手の格闘技のダメージに間に合わない
  4. ポリゴン2がほえる等で退場させられる
  5. ポリゴン2が毒々されるがブラッキーで癒しの鈴ができない
  6. ギミックは決まったが、TODで負ける
  7. 相手が不思議な守りであることを忘れて、抜群でない攻撃技で攻撃する
  8. その他色々

[没構築案]

不思議な守りポリゴン2マジックコートタブンネメガタブンネ)がポリゴン2に仲間作りをして不思議な守りタブンネを作る。ポリゴン2が引いてもタブンネが不思議な守り仲間作りで任意の味方ポケモンを不思議な守りにできる。

  • 反省点

欲張りすぎ。そもそもポリゴン2が不思議な守りにならない。なれたとしても、そこまででタブンネは消耗しているので仲間作りギミックは使えない。タブンネに守るを入れても変わらなかった。

[最後に]

決めるのは難しかったが、決めようとするのは楽しかった。
お付き合い頂いた対戦相手の方々、どうもありがとうございました。誤りの指摘や疑問点等ありましたらTwitterまで。

*1:一応、過去世代でものまねを覚えるのでそれを利用すればできなくもないが、今回は第6世代で完結させる。

*2:相手の場に「トレースできないがスキルスワップできる特性」と「トレースできない特性」のみがいる場合、相手の「トレースできないがスキルスワップできる特性」を持つポケモンスキルスワップすることで、トレースのまま相手に渡すことができる。しかしこれは極めて相手依存であり、実戦で行うのは非常に難しいだろう。

*3:「いえき状態」とも呼ばれる。

*4:マジックコート役を他のポケモンに任せることもできるがその場合必要なポケモンが5体となり、必要なポケモンが少ないという案2に対する優位点が損なわれるだろう。

*5:ヌケニンは2ターン目に出しても良いが、生存率を考えると3ターン目が無難だろう。

*6:ポリゴン2が不思議な守りをトレースしなくとも、相手が交代しなければサーナイトに交代してもう一度チャンスを掴むことはできる。

*7:トゲチックの方が奇石込みで耐久が高いので、ポリゴン2に奇石を渡すことや耐性、特性を含めて考えて、好みの方を選ぶと良いと思う。

*8:テッカニン(バトンタッチを覚える非メガでアギルダー以上の素早さ種族値を持つ唯一のポケモン)のSを調整すれば、最速アギルダー-1にもできる。その場合、特性は加速ではなくすり抜けの方が良いだろう。

*9:HPの種族値は便宜的に1とした。

*10:今回の構築では封印対策の見切りよりPPの多い守るの方が良いかもしれない。