[トリプルバトル]対象にとった相手のポケモンが行動前にひんしになった時の対象の移動先について
実験の不備に気付いたので追加調査し、その上で過去の実験をまとめた。
なお、実験環境はoras、第六世代である。
[最初に]
この記事は、以下の2つの記事および今回新たに実験して得られた結果をまとめた総括的なものである。
[トリプルバトル]遠隔技で対象に取った対角のポケモンが攻撃前にひんしになった際の攻撃対象の変化について - 多良津雑記
[トリプルバトル]対象にとった相手中央のポケモンが攻撃前にひんしになった際の攻撃対象の変化について - 多良津雑記
[注意]
今回の検証は経験的に得られた知識から推測した条件を実験により確認し、「正しいらしい」ということを言わば帰納的に結論づけるものである。故に天下り的というか、結論ありきの検証になるので、疑問点等あればTwitterアカウント @saga_taratsu まで遠慮なく言っていただきたい。*1
またここで、0.03%未満の確率は「起こり得ない」としても良い事象であるとする。つまり、「無作為であるならば同様に確からしい確率で発生すると思われる2つの事象が、片方の事象しか発生しないと結論づけるには12回の試行で十分である」とする。
[表現について]
- 「自分」は攻撃側、「相手」は攻撃される側のトレーナーを指すとする。
- 自分側から見てポケモンが
A B C
D E F
と並んでいるとき、その並びを(A.B.C/D.E.F)と表すことにする。
[使用したポケモンについて]
ファイアロー(Lv.50):153-146-92-77-89-178
ジグザグマ(Lv.50):114-82-61-31-61-123
ヤヤコマ(Lv.1):12-6-6-5-6-6
その他のポケモンは都度適当なポケモンを使用している。
なお、基本的に言及していないポケモンは「ねごと」で行動を消費している。
[ルールについて]
特に言及の無い限り、トリプルバトルのフラットルールである。なお、自分側がアルファサファイア、相手側がオメガルビーである。
[場合分け]
パターン番号から、各パターンの章にジャンプできる。
で自分の | のポケモンが、自分から見て相手の | のポケモンを対象に取ったが、相手のポケモンが攻撃前にひんしになったら | |
非遠隔技 | 左端 | 左端 | 自明 (左端か中央の残った方) |
中央 | |||
中央 | 左端 | パターン3 | |
中央 | パターン5 | ||
右端 | パターン3 | ||
右端 | 中央 | 自明 (中央か右端の残った方) | |
右端 | |||
遠隔技 | 左端 | 左端 | パターン2 |
中央 | パターン4 | ||
右端 | パターン1 | ||
中央 | 左端 | パターン3 | |
中央 | パターン5 | ||
右端 | パターン3 | ||
右端 | 左端 | パターン1 | |
中央 | パターン4 | ||
右端 | パターン2 |
都合によりパターン番号は上から順にはなっていない。
[仮説]
- 対象に取った(そして攻撃前にひんしになった)相手のポケモンが中央だった場合、攻撃が届く範囲で現体力が低い方のポケモンを対象にとる。
- 対象に取った(そして攻撃前にひんしになった)相手のポケモンが左端、もしくは右端だった場合、攻撃が届く範囲で自分から見て右側のポケモンを対象にとる。
[パターン1]遠隔技で端から対角を対象にとった場合
[実験]
- (ファイアロー.ジグザグマ.C/ヤヤコマ.E.F)
ヤヤコマの「つばめがえし」でCの位置のポケモンを対象にとり、ヤヤコマの行動前にファイアローでCのポケモンを倒す。1試合に4回分試行するのを3試合繰り返した。
結果:12回全てでジグザグマを攻撃した。 - (ジグザグマ.ファイアロー.C/ヤヤコマ.E.F)
ヤヤコマの「つばめがえし」でCの位置のポケモンを対象にとり、ヤヤコマの行動前にファイアローでCのポケモンを倒す。1試合に4回分試行するのを3試合繰り返した。
結果:12回全てでファイアローを攻撃した。 - (A.ファイアロー.ジグザグマ/D.E.ヤヤコマ)
ヤヤコマの「つばめがえし」でAの位置のポケモンを対象にとり、ヤヤコマの行動前にファイアローでAのポケモンを倒す。1試合に4回分試行するのを3試合繰り返した。
結果:12回全てでジグザグマを攻撃した。 - (A.ジグザグマ.ファイアロー/D.E.ヤヤコマ)
ヤヤコマの「つばめがえし」でAの位置のポケモンを対象にとり、ヤヤコマの行動前にファイアローでAのポケモンを倒す。1試合に4回分試行するのを3試合繰り返した。
結果:12回全てでファイアローを攻撃した。
[補足]
ファイアロー、ジグザグマの所をヤドランやドーブル、ヒトツキなどに変えたり、ヤヤコマの所をルカリオやドーブルに変えたり、技を変えたりして試行もしてみたが、いずれも右端のポケモンを対象にとった。なお、その他の所はしばしば変わっている。
[考察]
攻撃側から見て右端のポケモンを対象にとるようになっているように見える。また、その際タイプ相性などの他の要素も関係ないように見える。他の要因も思いつかないので、「右側のポケモンを対象にとる」としても良いのではないだろうか。
[パターン2]遠隔技で端から目の前を対象にとった場合
[実験]
- (A.ファイアロー.ジグザグマ/ヤヤコマ.E.F)
ヤヤコマの「つばめがえし」でAの位置のポケモンを対象にとり、ヤヤコマの行動前にファイアローでAのポケモンを倒す。1試合に4回分試行するのを3試合繰り返した。
結果:12回全てでジグザグマを攻撃した。 - (A.ジグザグマ.ファイアロー/ヤヤコマ.E.F)
ヤヤコマの「つばめがえし」でAの位置のポケモンを対象にとり、ヤヤコマの行動前にファイアローでAのポケモンを倒す。1試合に4回分試行するのを3試合繰り返した。
結果:12回全てでファイアローを攻撃した。 - (ファイアロー.ジグザグマ.C/D.E.ヤヤコマ)
ヤヤコマの「つばめがえし」でCの位置のポケモンを対象にとり、ヤヤコマの行動前にファイアローでCのポケモンを倒す。1試合に4回分試行するのを3試合繰り返した。
結果:12回全てでジグザグマを攻撃した。 - (ジグザグマ.ファイアロー.C/D.E.ヤヤコマ)
ヤヤコマの「つばめがえし」でCの位置のポケモンを対象にとり、ヤヤコマの行動前にファイアローでCのポケモンを倒す。1試合に4回分試行するのを3試合繰り返した。
結果:12回全てでファイアローを攻撃した。
[考察]
確かに攻撃側から見て右端のポケモンを対象にとるようになっているように見える。
[パターン3]中央から端を対象にとった場合
[実験]
- (A.ファイアロー.ジグザグマ/D.ヤヤコマ.F)
ヤヤコマの「つばめがえし」でAの位置のポケモンを対象にとり、ヤヤコマの行動前にファイアローでAのポケモンを倒す。1試合に4回分試行するのを3試合繰り返した。
結果:12回全てでジグザグマを攻撃した。 - (A.ジグザグマ.ファイアロー/D.ヤヤコマ.F)
ヤヤコマの「つばめがえし」でAの位置のポケモンを対象にとり、ヤヤコマの行動前にファイアローでAのポケモンを倒す。1試合に4回分試行するのを3試合繰り返した。
結果:12回全てでファイアローを攻撃した。 - (ファイアロー.ジグザグマ.C/D.ヤヤコマ.F)
ヤヤコマの「つばめがえし」でCの位置のポケモンを対象にとり、ヤヤコマの行動前にファイアローでCのポケモンを倒す。1試合に4回分試行するのを3試合繰り返した。
結果:12回全てでジグザグマを攻撃した。 - (ジグザグマ.ファイアロー.C/D.ヤヤコマ.F)
ヤヤコマの「つばめがえし」でCの位置のポケモンを対象にとり、ヤヤコマの行動前にファイアローでCのポケモンを倒す。1試合に4回分試行するのを3試合繰り返した。
結果:12回全てでファイアローを攻撃した。 - (A.ファイアロー.ジグザグマ/D.ヤヤコマ.F)
ヤヤコマの「たいあたり」でAの位置のポケモンを対象にとり、ヤヤコマの行動前にファイアローでAのポケモンを倒す。1試合に4回分試行するのを3試合繰り返した。
結果:12回全てでジグザグマを攻撃した。 - (A.ジグザグマ.ファイアロー/D.ヤヤコマ.F)
ヤヤコマの「たいあたり」でAの位置のポケモンを対象にとり、ヤヤコマの行動前にファイアローでAのポケモンを倒す。1試合に4回分試行するのを3試合繰り返した。
結果:12回全てでファイアローを攻撃した。 - (ファイアロー.ジグザグマ.C/D.ヤヤコマ.F)
ヤヤコマの「たいあたり」でCの位置のポケモンを対象にとり、ヤヤコマの行動前にファイアローでCのポケモンを倒す。1試合に4回分試行するのを3試合繰り返した。
結果:12回全てでジグザグマを攻撃した。 - (ジグザグマ.ファイアロー.C/D.ヤヤコマ.F)
ヤヤコマの「たいあたり」でCの位置のポケモンを対象にとり、ヤヤコマの行動前にファイアローでCのポケモンを倒す。1試合に4回分試行するのを3試合繰り返した。
結果:12回全てでファイアローを攻撃した。
[考察]
確かに攻撃側から見て右端のポケモンを対象にとるようになっているように見える。
[パターン4]遠隔技で端から中央を対象にとった場合
[実験]
- (ファイアロー.B.ジグザグマ/ヤヤコマ.E.F)
ヤヤコマの「つばめがえし」でBの位置のポケモンを対象にとり、ヤヤコマの行動前にファイアローでBのポケモンを倒す。1試合に4回分試行するのを3試合繰り返した。
結果:12回全てでジグザグマを攻撃した。 - (ジグザグマ.B.ファイアロー/ヤヤコマ.E.F)
ヤヤコマの「つばめがえし」でBの位置のポケモンを対象にとり、ヤヤコマの行動前にファイアローでBのポケモンを倒す。1試合に4回分試行するのを3試合繰り返した。
結果:12回全てでジグザグマを攻撃した。 - (ファイアロー.B.ジグザグマ/D.E.ヤヤコマ)
ヤヤコマの「つばめがえし」でBの位置のポケモンを対象にとり、ヤヤコマの行動前にファイアローでBのポケモンを倒す。1試合に4回分試行するのを3試合繰り返した。
結果:12回全てでジグザグマを攻撃した。 - (ジグザグマ.B.ファイアロー/D.E.ヤヤコマ)
ヤヤコマの「つばめがえし」でBの位置のポケモンを対象にとり、ヤヤコマの行動前にファイアローでBのポケモンを倒す。1試合に4回分試行するのを3試合繰り返した。
結果:12回全てでジグザグマを攻撃した。
[補足]
ポケモンを変えても同様の結果を示した。その際、タイプ相性や耐久力(H×B,D)との関係は見られなかった。
なお、総体力の高いポケモンの現体力を低くして試行したところ、総体力は比較的に高いにも関わらず現体力の低いそのポケモンを対象にとった。
また、ヤヤコマが攻撃する直前に体力が減り、元々高かった一方の体力がもう一方の体力を初めて下回るようにすることで、参照する体力がターン開始時のものか直前のものかを確認した。すると、ヤヤコマの攻撃する直前の体力を参照するらしいということが分かった。
[考察]
体力の低い方のポケモンを対象にとるようになっているように見える。
またその際、タイプ相性などの他の要素は関係なく、参照するのは攻撃直前の現体力であるようだ。
[パターン5]中央から中央を対象にとった場合
[実験]
- (ファイアロー.B.ジグザグマ/D.ヤヤコマ.F)
ヤヤコマの「つばめがえし」でBの位置のポケモンを対象にとり、ヤヤコマの行動前にファイアローでBのポケモンを倒す。1試合に4回分試行するのを3試合繰り返した。
結果:12回全てでジグザグマを攻撃した。 - (ジグザグマ.B.ファイアロー/D.ヤヤコマ.F)
ヤヤコマの「つばめがえし」でBの位置のポケモンを対象にとり、ヤヤコマの行動前にファイアローでBのポケモンを倒す。1試合に4回分試行するのを3試合繰り返した。
結果:12回全てでジグザグマを攻撃した。 - (ファイアロー.B.ジグザグマ/D.ヤヤコマ.F)
ヤヤコマの「たいあたり」でBの位置のポケモンを対象にとり、ヤヤコマの行動前にファイアローでBのポケモンを倒す。1試合に4回分試行するのを3試合繰り返した。
結果:12回全てでジグザグマを攻撃した。 - (ジグザグマ.B.ファイアロー/D.ヤヤコマ.F)
ヤヤコマの「たいあたり」でBの位置のポケモンを対象にとり、ヤヤコマの行動前にファイアローでBのポケモンを倒す。1試合に4回分試行するのを3試合繰り返した。
結果:12回全てでジグザグマを攻撃した。
[考察]
体力の低い方のポケモンを対象にとるようになっているように見える。
[疑問点]
- 体力の低い方を対象にとる場合、体力が同じならどうなるのか?
- 体力の低い方を対象にとる場合、変化技ならどうなるのか?
[疑問点1について調べる]
なお、同じ体力のポケモンを2体改めて用意するのは面倒だったので、いわゆる「ハピナス道場」用にいる最脆ハピナスを2体使い、制限なしルールで試行した。制限なしルールで結果は変わらないと考える。
なお、ハピナスは常に「たまごうみ」を使用している。これまでの実験の結果から、体力は攻撃直前のものを参照していると考えられるので、これで一般性を失わないと考える。*2
[実験]
- (ハピナス(A).B.ハピナス(C)/ヤヤコマ.E.F)
ヤヤコマの「つばめがえし」でBの位置のポケモンを対象にとり、ヤヤコマの行動前にEもしくはFの位置にいるファイアローでBのポケモンを倒す。1試合に4回分試行するのを3試合繰り返した。
結果:以下の表のようになった。
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 | 13 | 14 | 15 | 16 |
C | C | A | C | C | C | C | A | C | C | C | C | C | A | C | C |
1. (ハピナス(A).B.ハピナス(C)/D.ヤヤコマ.F)
ヤヤコマの「つばめがえし」でBの位置のポケモンを対象にとり、ヤヤコマの行動前にDもしくはFの位置にいるファイアローでBのポケモンを倒す。1試合に4回分試行するのを3試合繰り返した。
結果:以下の表のようになった。
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 |
A | A | C | C | C | C | A | A | A | C | C | A |
1. (ハピナス(A).B.ハピナス(C)/D.E.ヤヤコマ)
ヤヤコマの「つばめがえし」でBの位置のポケモンを対象にとり、ヤヤコマの行動前にEもしくはFの位置にいるファイアローでBのポケモンを倒す。1試合に4回分試行するのを3試合繰り返した。
結果:以下の表のようになった。
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 |
C | A | A | A | C | C | C | C | C | C | A | C |
[考察]
無作為に対象をとっているように見える。
[疑問点2について調べる]
中央から中央を「あまえる」で対象に取った場合を調べる。
なお、右側のポケモンを対象に取る場合について、「いやしのはどう」で調べたところ、確かにそうらしいということは分かった。
[実験]
- (ファイアロー.B.ジグザグマ/D.ヤヤコマ.F)
ヤヤコマの「あまえる」でBの位置のポケモンを対象にとり、ヤヤコマの行動前にファイアローでBのポケモンを倒す。1試合に4回分試行するのを3試合繰り返した。
結果:12回全てでジグザグマに甘えた。 - (ジグザグマ.B.ファイアロー/D.ヤヤコマ.F)
ヤヤコマの「あまえる」でBの位置のポケモンを対象にとり、ヤヤコマの行動前にファイアローでBのポケモンを倒す。1試合に4回分試行するのを3試合繰り返した。
結果:12回全てでジグザグマに甘えた。
[考察]
変化技であっても、体力の低い方を対象にとるようだ。
また、相手の能力ランクに左右されないらしいことが分かった。
[結論]
相手のポケモンを対象にとったが、自分が行動する前にひんしになってしまった時、対象にとっていた相手のポケモンの位置が
- 中央だった場合
届く範囲にいる相手のポケモンの内、行動直前の体力が低い方を対象にとる。- 体力が同じなら、無作為に対象をとる。
- 端だった場合
届く範囲にいる相手のポケモンの内、自分から見て右側のポケモンを対象にとる。
恐らくこの通りであると予想する。
何か反例が見つかれば教えていただきたい。
[3文でまとめる]
- 予想して予想が間違っていないことを確認する形だから絶対に正しいとは言い切れないよ。
- 対象にとった相手が中央なら、その子が倒れたあとは「現体力」が低い子を対象にとるよ。
- 対象にとった相手が端なら、その子が倒れたあとは「攻撃視点右側」の子を対象にとるよ。
(タイプ相性等のその他の要素は考慮されないよ)
[最後に]
全ての可能性を試行したわけではないが、ある程度自信を持てる結論を導くことができたので満足した。何か反例や調べるべき可能性があれば再度調査したい。
誤りの指摘や疑問点等あればTwitterまで。
「いばる」でどれくらい動けなくなるのか計算してみる記事
いばるって結局どのくらい相手を止めることができるのかなって思って計算してみた。
〈注意〉
この記事では度々「自傷」という言葉が出てきますが、ポケモン対戦界隈ではここで使用されている意味でこの言葉が膾炙していると考えて、分かりやすさのためそのまま使用しています。ご理解ください。
[最初に]
「いばる」の使用の是非とかそこら辺について触れるつもりは無いです。机上論の計算だけ。
第六世代の仕様の場合だけでやるつもりだったけど、どうせなので第八世代の仕様の場合でもやることにした。
仕様関連の情報は「ポケモンwiki」に則っている。
[前提知識]
- 記事を書いた日
2022年の10月。要するに第九世代発売前。仕様等はその時点での情報に基づく。 - 「いばる」について軽く
第二世代に初登場した、相手の攻撃のランク補正を+2して相手を混乱状態にする変化技。第六世代まででは命中90、第七世代以降は命中85。 - 「こんらん」について軽く
第一世代から存在する状態変化(状態異常)。2-5ターンの間持続し、一定確率でそのポケモンの行動が所謂「自傷」に変更され、自身に威力40、タイプなしの物理技を撃つ。混乱の最後のターンは解除メッセージが出て自傷はしないため、実質的には1-4ターン。*1
自傷する確率は、第六世代まででは1/2、第七世代以降では1/3。
[前提条件]
- 想定する世代
まず第六世代、次に第八世代。違いは威張るの命中と混乱の確率だけ。 - 「自分」と「相手」
自分が威張るをする方で、相手が混乱する方。「自分」は特性が複眼だったりミストメイカーだったり、持ち物がフォーカスレンズだったりとつげきチョッキだったりしないし、「相手」は特性がミラクルスキンだったりマイペースだったり、持ち物がひかりのこなだったりラムのみだったりしない。威張るは命中通りに当たるし当たれば相手は混乱する。
- 「自分」と「相手」の行動
基本的に自分は最初に威張るを一回するだけ。相手は基本的に自傷するかしないかだけ。
自分は最初に威張るをしてからずっと、相手は最初からずっと「はねる」をしていると考えるのが実際に即していると思う。 - ひんしについて
自分も相手も、試行中にひんしになることはない。 - 確率の表記について
百分率で表す。有効数字は3桁で、四捨五入。 - 混乱の継続ターンについて(重要)
2-5ターンそれぞれになる確率は等しく、それぞれ1/4であるとする。
[第六世代]
[混乱したnターン目に自傷する確率]
- 1ターン目 ⋯⋯ 50.0%
4/4*1/2=1/2 - 2ターン目 ⋯⋯ 37.5%
3/4*1/2=3/8 - 3ターン目 ⋯⋯ 25.0%
2/4*1/2=1/4 - 4ターン目 ⋯⋯ 12.5%
1/4*1/2=1/8
[混乱した相手が少なくともn回自傷する確率]
- 1回 ⋯⋯ 76.6%
1-1/4*(1/2+1/4+1/8+1/16)=49/64 - 2回 ⋯⋯ 35.9%
1/4*(1/4+4/8+11/16)=23/64 - 3回 ⋯⋯ 10.9%
1/4*(1/8+5/16)=7/64 - 4回 ⋯⋯ 1.56%
1/4*1/16=1/64
[混乱した相手がn回だけ自傷する確率]
- 0回 ⋯⋯ 23.4%
1/4*(1/2+1/4+1/8+1/16)=15/64 - 1回 ⋯⋯ 40.6%
1/4*(1/2+2/4+3/8+4/16)=26/64 - 2回 ⋯⋯ 25.0%
1/4*(1/4+3/8+6/16)=16/64 - 3回 ⋯⋯ 9.38%
1/4*(1/8+4/16)=6/64 - 4回 ⋯⋯ 1.56%
1/4*1/16=1/64
[いばるをして相手が自傷する回数の期待値]
1.13回
90/100*(15/64*0+26/64*1+16/64*2+6/64*3+1/64*4)=9/8
[いばるをして相手が一度も自傷しない確率]
31.1%
10/100+90/100*15/64=199/640
[第八世代]
[混乱したnターン目に自傷する確率]
- 1ターン目 ⋯⋯ 33.3%
4/4*1/3=1/3 - 2ターン目 ⋯⋯ 25.0%
3/4*1/3=1/4 - 3ターン目 ⋯⋯ 16.7%
2/4*1/3=1/6 - 4ターン目 ⋯⋯ 8.33%
1/4*1/3=1/12
[相手が少なくともn回自傷する確率]
- 1回 ⋯⋯ 59.9%
1-1/4*(1/3+4/9+8/27+16/81)=194/324 - 2回 ⋯⋯ 19.4%
1/4*(1/9+7/27+33/81)=63/324 - 3回 ⋯⋯ 3.70%
1/4*(1/27+9/81)=12/324 - 4回 ⋯⋯ 0.309%
1/4*1/81=1/324
[相手がn回だけ自傷する確率]
- 0回 ⋯⋯ 40.1%
1/4*(2/3+4/9+8/27+16/81)=130/324 - 1回 ⋯⋯ 40.4%
1/4*(1/3+4/9+12/27+32/81)=51/324 - 2回 ⋯⋯ 15.7%
1/4*(1/9+6/27+24/81)=51/324 - 3回 ⋯⋯ 3.40%
1/4*(1/27+8/81)=11/324 - 4回 ⋯⋯ 0.309%
1/4*1/81=1/324
[いばるをして相手が自傷する回数の期待値]
0.708回
85/100*(130/324*0+131/324*1+51/324*2+11/324*3+1/324*4)=2295/3240
[いばるをして相手が一度も自傷しない確率]
49.1%
15/100+85/100*130/324=1591/3240
[最後に]
いばるの仕様変更は、確かに大きな弱体化であったのだなと実感した。特に、相手に行動させない回数の期待値が1より大きいかどうかは妨害手段として捉えた際の評価の分水嶺だろう。
計算に誤りや疑問点があればTwitterまで。
[参考にさせていただいたサイト]
*1:便宜上「ターン」と表現しているが、より正確を期すならば「行動権」などと表現した方が適切かもしれない。
[ORASトリプル]くっつきバリヌケニンと脱出共生共生パールル
くっつきバリヌケニンを考えていてできた構築
〈注意〉
この構築記事にはいわゆる「共生バグ」の要素が含まれています。
[最初に]
くっつきバリヌケニンを使いたいと思って色々と考えていたらこんなところに行き着いた。
(構築を組み終わってからネタ被りに気づいてしまった架空構築記事がこちら)
出発点が異なっているのに完成したものの方向性が似ているのは興味深いですね。
[構築経緯]
くっつきバリヌケニンを使いたい
↓
メリットの1つは「ほぼ確実に死に出しができること」
↓
起動するのに場に複数体必要で、かつ安定してトリルを張りたいギミック?
↓
!火力が欲しい
↓
脱出共生*1+トリル?
↓
パールルに弱保を脱出共生してもう1度牙を共生しよう
パールル、ヌケニンは確定。残り4体は共生要員2体とトリル要員と脱ボ起動要員。
- 1体目の共生は早期退場したい、2体目の共生はパールルにトリル下で先制して弱保起動したい
→フラべべとフラエッテ - トリル要員は確実にトリルを張る耐久と、できればトリル下でパールルに先制できる遅さが欲しい
→うーん ⋯⋯
!ワイガを剥がしたい
→横取りがあるサマヨール - 脱ボ起動要員はなるべくダメージを低くしたい
→低レベル、進化前のフェイントか猫持ち
→相手の猫で止まりたくない
→ゴーストか精神力
→ヤミラミかコジョフー
!退場技もあるといい
→コジョフー
[構築概要]
ヌケニン@くっつきバリ(ふしぎなまもり)
むしのていこう/いのちがけ/おにび/まもる
パールル@だっしゅつボタン(シェルアーマー)
なみのり/ふぶき/だくりゅう/まもる
チャージビーム/よこどり/おにび/まもる
コジョフー@パワーアンクル(せいしんりょく)
フェイント/とんぼがえり/ねこだまし/みきり
がむしゃら/マジックコート/あまごい/まもる
フラベベ@しんかいのキバ(きょうせい)
はなふぶき/てだすけ/あまごい/まもる
ぽけっとふぁんくしょん![個体解説]
[ヌケニン]
レベル:20
持ち物:くっつきバリ
特性:ふしぎなまもり
性格:さみしがり
種族値:1-90-45-30-30-40
個体値:×-×-×-×-×-×
努力値:0-0-0-0-0-0
実数値:×-×-×-×-×-×
技:むしのていこう/いのちがけ/おにび/まもる
(調整意図)
なし
Dに振ってダウンロード対策くらいはしてもいいかもしれない。
(特性について)
不思議な守り
(技について)
基本的に技を使わないので適当に覚えさせた。
(持ち物について)
コンセプト故に、1ターンで落ちるくっつきバリ。多分ヘドロより針の方がいい。
- 個体を厳選されるでもなく、変身対策(と主に悪ふざけ)で最低レベルにさせられたヌケニン。
サマヨールだけでなく、場合によってはフラべべやパールルを安定して死に出すことができるようになりとても便利だった。⋯⋯ 構築の1枠を使う程かは別として。
構築の動かし方的に、出しどころが無くて無為に倒れることは殆ど無かったというのは救いどころか。
[パールル]
レベル:46
持ち物:だっしゅつボタン
特性:シェルアーマー
性格:れいせい
種族値:35-64-85-74-55-32
個体値:31-×-31-31-31-0
努力値:224-0-0-252-28-0
実数値:128-×-97-127-73-30
技:なみのり/ふぶき/ねっとう/まもる
(調整意図)
レベル ⋯⋯ 最遅で最遅30族-1
C ⋯⋯ 特化
H-B-D ⋯⋯ 余りで総合耐久最大
S ⋯⋯ 最遅
火力はあるだけ欲しいので特化。B方面はHP満タンからメガクチの不意打ちを確定で耐えるくらいはある。基本的に削れている状態で対面するので目安にしかならないが。
(特性について)
最遅を維持したいのでびびりでなくシェルアーマー。
(技について)
一致範囲技の波乗り、一致単体技の熱湯、補完として吹雪、守り技の守る。
当初は波乗りを濁流で使っていたが、サマヨの重力の一手を減らしたかったので波乗りにした。しかし波乗りだとワイガ持ちが裏に控えていたりするとサマヨが横取りする前に倒れてほぼ詰みの状態に持っていかれるので一長一短。波乗りならブルンゲルでもいい気がするが、一度でもワイガを剥がしうるサマヨールにした。
(持ち物について)
ギミックのための脱出ボタン
- モロバレル対策にレベルを下げられたパールル。フラべべでお先にどうぞするなんて余裕は無いので仕方が無かった。
C+4牙W波乗りがLv.50ならH252ニンフを確一のところをLv.46だと乱数になるので、やっぱりLv.50にする雨を降らしたり手助けしたりすることで解決しよう。
[サマヨール]
レベル:50
持ち物:しんかのきせき
特性:おみとおし
性格:なまいき
種族値:40-70-130-60-130-25
個体値:31-×-31-0-31-0
努力値:252-0-100-0-156-0
実数値:147-×-163-65-187-27
技:チャージビーム/よこどり/あまごい/トリックルーム
(調整意図)
H-B ⋯⋯ 陽気テラキの+6W岩崩確定耐えちょっと
D ⋯⋯ 余り
C ⋯⋯ 最低
S ⋯⋯ 最遅
H252-B92振りで確定耐えだけど、振りやすいので100にした。
レベルは高い方が耐久が高くなるので、最高値の50。
(特性について)
居座るポケモンではないので、プレッシャーでなくお見通し。
(技について)
採用理由の横取りとトリルは確定。火力補助の雨乞いも欲しい。残り1枠は、パールルに濁流を採用している時は重力、波乗りの時は弱保起動用のチャージビームにした。チャージビームは威力が低いが命中不安、めざパは威力が10高いが命中安定という差がある。今回はわざわざめざパを厳選するのも手間だし個体値がぶれるのでチャージビームにした。そもそもサブプランなので使わないことも多い。
パールルの波乗りから身を守るまもるを入れても良かったかもしれない。
あと、スキルスワップで貯水を剥がすことを考えてもいいかなと、貯水に3連続で当たって思った。
(持ち物について)
耐久を増強する奇石
- 今回の構築で唯一レベルが50であるポケモン。トリルを張ることとワイガを横取りすることが主な仕事だが、ワイガが横取りできなければそのままパールルに倒される。
波乗りを使うならブルンゲル(ワイガ対策は挑発)でいいのではとも思い使ってみたが、挑発でワイガ対策は無理があった。
[コジョフー]
レベル:34
持ち物:パワーリスト
特性:せいしんりょく
性格:のんき
種族値:45-85-50-55-50-65
個体値:31-0-31-×-31-0
努力値:248-0-244-0-8-0
実数値:106-62-77-×-50-44
技:フェイント/とんぼがえり/ねこだまし/みきり
(調整意図)
レベル ⋯⋯ 特化で特化メガガルの猫騙し耐え
H-B ⋯⋯ 特化
D ⋯⋯ 余り
S ⋯⋯ 最遅
A ⋯⋯ 最低
パールルへのダメージを減らしたい
+非トリル下で出来るだけ遅く蜻蛉返りしたい
→なるべく低レベル、最遅
→相手の猫は耐える必要がある
→メガガルーラの猫耐え
(特性について)
採用理由の精神力
(技について)
採用理由である猫、フェイント、蜻蛉返りは確定。残りに守り技の見切り。
(持ち物について)
非トリル下で出来るだけ相手の下から蜻蛉返りするために鉄球。光の粉でもいいかもしれない。
- パールルへのダメージを減らしたりSを下げたりするためにレベルを下げられたコジョフー。
意外と耐久がある。特にB方面。
[フラエッテ]
レベル:19
持ち物:じゃくてんほけん
特性:きょうせい
性格:れいせい
種族値:54-45-47-75-98-52
個体値:0-0-0-×-0-0
努力値:0-0-0-0-0-0
実数値:49-22-22-×-42-21
技:がむしゃら/あまごい/マジックコート/まもる
(調整意図)
最低レベル最脆最遅A最低
早めに落ちてほしいので無補正最脆。トリル下で速いといいなと思うので最遅。パールルの弱保起動をしようともしたので無補正A最低値。それらのための最低レベル。
S実数値21は最遅20族-1だが、そこまで落とす必要性があったかは微妙。Aを下げる性格の方が良かったかもしれない。あるいはお先にどうぞを覚えさせたり。
でもどちらにせよすぐ落ちるので大して変わらない。
(特性について)
採用理由の共生。
(技について)
相手の猫騙しを耐えるためのまもるは必要。
あとはがむしゃら、つるのムチ、花吹雪、マジックコート、雨乞い、お先にどうぞ、神秘の守り、ミストフィールド辺りから選択。ダクホドーブルがどうしようもないのでマジックコートを入れたが、ドーブルの無振りテクニ猫騙しで落ちる程度の耐久なので結局択にしかならない。1ターン目は守る、2ターン目にマジコがいいか。
(持ち物について)
ギミックのために弱保
- 数値を下げるために最低レベルにされたフラエッテ。
意外と放置されるので雨を降らしてさらに1回がむしゃらできたりもする。でも正直早く倒れてほしい。
猫より威力が低いのでパールルの脱ボ起動はできればフェイントがいいのだが、相手に猫フェ持ちがいた場合エッテが倒されないようにエッテが守ってコジョフーは猫する必要がある。
そんなに神経質になるほどフェイントと猫のダメージに差が出るかと言うと、そんなでもないのだが。
[フラべべ]
レベル:34
持ち物:しんかいのキバ
特性:きょうせい
性格:のんき
種族値:44-38-39-61-79-42
個体値:31-0-31-×-31-0
努力値:244-0-248-0-12-0
実数値:105-30-69-×-70-29
技:はなふぶき/てだすけ/あまごい/まもる
(調整意図)
レベル ⋯⋯ 最遅で最遅30族-2(パールル-1)
H-B-D ⋯⋯ 総合耐久最大(メガクチートの不意打ちは耐える)
A ⋯⋯ 最低
S ⋯⋯ 最遅
(特性について)
採用理由の共生
(技について)
弱保起動のつるのムチもしくは花吹雪は確定。今回は的に引き寄せられず襷も潰せる花吹雪を採用した。
ダメージにほぼ差がないので両採用よりは他の補助技を優先し、火力補助の手助けと雨乞い、守り技のまもるを採用した。
(持ち物について)
ギミックのための牙
- トリル下でパールルに先制して弱保を起動するためにレベルを下げられたフラべべ。
コジョフーのフェイントとメガクチートの不意打ちで残りHP12になったパールルに花吹雪で止めをさした試合があったのでレベル29の図太いべべを使うようになった*2が、29だとメガクチートの不意打ちを耐えなくなるし多分34のが強い。止めをさしたときも、不意打ちの時点でそもそも乱数で落ちていたし。
弱保を起動したらそのまま波乗りで流される仕事。たまに弱保起動をサマヨに任せて自分は手助けしたりする。その時も波乗りで流される。
ちなみにC+4牙パールルの雨手助けW波乗りで確定8体。でも倒されるのは1体だけなのでその間に相手を3体倒せば問題なし。安心して巻き込もう。
[フラエッテがレベル19で、フラべべがレベル34な理由]
調整がより大切なのは牙を共生する方である。最優先の調整はパールルのS-1。レベルは高い方が耐久が高くなるので、べべエッテジェスから出来るだけレベルが高くてS実数値が29となるラインを探す。それが以下の表の通り。パールルへのつるのムチの最大ダメージ実数値と、自身への特化メガクチートの不意打ち最大ダメージ割合も載せる。なお、全てHB特化かつA0、急所には当たらないものとする。
レベル | 与ダメージ(実数値) | 被ダメージ(割合) | |
図太いべべ | 29 | 〜8 | 〜113.1% |
呑気ベベ | 34 | 〜12 | 〜83.8% |
図太いエッテ | 24 | 〜8 | 〜135.3% |
呑気エッテ | 27 | 〜10 | 〜110.9% |
呑気ジェス | 19 | 〜8 | 〜153.9% |
パールルの最大HPは128であり、与ダメージの差は微小であると考えて最も耐久のある34フラべべを牙の共生役に選んだ。
そして弱保の共生役は耐久が低い方がいいので、フラエッテは最低レベルの19にした。
以上が、何故フラエッテがレベル19でフラべべ
がレベル34になったかの理由である。
なお、前述の通りその微小な差でパールルをフラべべが倒してしまったので、倒さなかった程度に火力が低くて次に耐久が高い29べべを使うようになった。まあ、そもそも事前の不意打ちの乱数次第で倒れていたのだが。
[構築の動かし方]
以上である。
[ダメージ計算]
C+4牙雨W波乗りの火力指数は
127×3×2×1.5×2/3×90×1.5=102,870
ちなみに特化ニンフの眼鏡スキンWハイボの火力指数は
178×1.5×1.3×2/3×90×1.5=31,239
陽気テラキオンのA+6珠W岩崩の火力指数は
181×4×1.3×2/3×75×1.5=70,590
これが具体的にどれほどのダメージになるかというと、
H振りメガガルーラに154%〜
H振り盾ギルガルドに138%〜
H振りニンフィアに129%〜
というこれだけの大仕掛けでそれだけかと言いたくなる程度のダメージになる。
その他
無振りルンパッパに52%〜
H振りニョロトノに83%〜
HD特化モロバレルに61%〜
砂下HD特化バンギラス*3に101%〜
無補正最脆Lv.19フラエッテに1040%〜
- 等倍なら大体落とせるし、硬めの半減も手助け込みで落とせるくらいの火力。しかし逆に言えばその程度しかない。
[使用感]
トリパの対策を高種族値や低速ポケモンのピン採用、トリル返しで対策している構築にはそこそこやれる予定だったし、割と惜しいところまで持っていけることも多かった。トリル始動ができない、もしくは相手に貯水ポケモンがいたりするだけで駄目になるギミックなので、ある程度のマッチング運もあった。 予想外にも使うのに慣れが必要で、最初の15戦ほどは技を変えつつ慣れていく試合が続いた*4。主に、こちらのポケモン(特にフラエッテ)が倒れるかが相手依存であり、どういうルートを取って展開するかを考える必要があったからだと思われる。爆発の有用性を改めて実感した。
[思ったこと]
- パールルはレベル50でいいと思う。バレルは当たらないことで対策する感じで。
- トリル役はテレパシームシャーナもいいかも。メンハとか欲しい。Cが高いのが難点か。保険起動するならでんげきはか。お先にどうぞもある。ワイガを剥がせないのが難点。
[最後に]
今回の構築の始まりであるくっつきバリヌケニンはそれなりに活躍したと思うので良かった。
[採用されたりもしたポケモン]
Lv.29図太いフラべべ@牙
個体値:31-0-31-×-31-0
努力値:244-0-244-0-20-0
花吹雪/雨乞い/手助け/まもる
完全に気分の問題で34ベベの代わりに入ってきた。多分どちらでも大しては変わらない。
Lv.50呑気ブルンゲル@鉄球
個体値:31-×-31-0-31-0
努力値:252-0-236-0-20-0
ギガドレイン/吸い取る/挑発/トリル
波乗りを受けないトリラーとして採用。CVで採用するつもりだったがC0が出たのでそちらに。
攻撃技はパールルが突破できない貯水意識のギガドレ。ギガドレは雨乞いでもいい。
鉄球込みでベベと同速だが、特に気になることも無かった。
[利用させていただいたサイト]
トリプルバトルにおけるゴチルアント構築を考える[本編]
トリプルバトルでゴチルアントをしたいと思って組んだ構築
〈前置き〉
[oras]トリプルバトルにおけるゴチルアント構築を考える(前置き) - 多良津雑記
[最初に]
トリプルバトルでゴチルアントをしようと思って組んだ構築について記す。2案あるので、両方について書くことにする。
[構築概要1]
[構築経緯1]
[前置き]における案3、[胃液爆発]を採用した。
具体的には、胃液でアイアントの特性を無効化すると同時に大爆発で胃液役を退場させることでゴチルゼルで相手をキャッチする作戦を取ることにした。
ゴチルアントなのでゴチルゼルとアイアントは確定。案3を採用するにあたって、2ターン目でもアイアントに上から胃液して怠けさせないようにすることができるように、また大爆発で確実に倒れるように速く脆い胃液使いとしてアギルダーを採用。さらに、爆発役としてトリル封印ができてある程度の速さと火力のあるアグノムを採用。
ゴチルアントを成功させた後に積むアタッカーとして、ある程度の耐久と耐性があり、またゴーストタイプ、特にギルガルドに弱くないアタッカーとしてガルーラとカラマネロを採用した。
[個体解説1]
[アギルダー]
持ち物:ヨロギのみ
特性:かるわざ
性格:せっかち
種族値:80-70-40-100-60-145
個体値:31-31-0-×-31-31
努力値:0-4-0-0-252-252
実数値:140-91-40-×-112-216
技:いえき/フェイント/アンコール/まもる
(調整意図)
B ⋯⋯ 最低
S ⋯⋯ 最速
D ⋯⋯ 余り(ルンパッパの珠雨熱湯を確定耐え)
A ⋯⋯ 余り
胃液の成功率を上げるための最速。アグノムが威嚇でA-1になっても確実に落ちるために無振り下降補正B0。
(特性について)
一番発動機会が多く、発動時に強い軽業にした。
(技について)
ギミックのための胃液と、守り技のまもるは確定。他はまず使わないので適当な技を覚えさせた。
(持ち物について)
火力増強アイテムは不要、アローのブレバはバコウ込みでも耐えない、補助技を使う、アグノムの爆発を避けられたら困るといった理由から、消去法でドリュウズの珠岩雪崩が乱数になるヨロギ。
ただ、他に役立つ場面も少ないのでトリル下でもアイアントに先制しうる先制の爪とかでもいいと思う。
というか最初は最脆(DはV)にして先制の爪を持たせていた。途中でHはVでもいいと気付き、こうなった。
[アグノム]
持ち物:ラムのみ
特性:ふゆう
性格:ようき
種族値:75-125-70-125-70-115
個体値:31-18-31-×-31-31
努力値:248-4-4-0-4-252
実数値:181-139-91-×-91-183
技:だいばくはつ/ふういん/トリックルーム/まもる
(調整意図)
S ⋯⋯ 最速
H-B-D ⋯⋯ 総合耐久最大
A ⋯⋯ 余り
なるべく爆発を成功させるために最速をとり、残りは耐久に振った。Aは無振りでもA-1の状態で今回のアギルダーを確定で落とせる。
(特性について)
浮遊
(技について)
採用理由の大爆発、トリル、封印は確定。残り一枠は猫対策にまもる。
(持ち物について)
火力増強の必要はないのでダクホ対策のラム。
[アイアント]
持ち物:きあいのタスキ
特性:なまけ
性格:ようき
種族値:58-109-112-48-48-109
個体値:31-31-31-0-31-31
努力値:100-0-0-0-156-252
実数値:146-129-132-×-88-177
技:アイアンヘッド/シャドークロー/なかまづくり/まもる
(調整意図)
S ⋯⋯ 最速
H-B-D ⋯⋯ 総合耐久最大
仲間作りの成功率を高めるための最速。残りは耐久に振った。
(特性について)
採用理由のなまけ。
(技について)
ギミックのための仲間作りと守り技のまもるは確定。残りはタイプ一致で怯みも狙えるアイヘと、ゴーストにやや強くなるシャドクロ。
相手の弱体化を狙える電磁波や虫の抵抗などでもいいと思われる。
(持ち物について)
行動可能性が高まるタスキ。
[ゴチルゼル]
持ち物:たべのこし
特性:かげふみ
性格:ずぶとい
種族値:70-55-95-95-110-65
個体値:31-0-31-31-31-31
努力値:252-0-196-0-60-0
実数値:177-×-154-115-138-85
技:あくのはどう/めいそう/いやしのはどう/まもる
(調整意図)
H-B-D ⋯⋯ 総合耐久最大
(特性について)
採用理由の影踏み。
(技について)
守り技の守るは確定。積みアタッカーを回復させる癒しの波動も欲しくて、自らも積める瞑想も採用。攻撃技として、ゴーストに強くなる悪の波動を覚えさせた。
瞑想はコスモパワーでもいいかもしれない。ゴチルゼルがコスモパワーを習得するのは第八世代になってからでした。
(持ち物について)
場持ちを良くする残飯。
[ガルーラ]
持ち物:ガルーラナイト
特性(メガ前):きもったま
特性(メガ後):おやこあい
性格:わんぱく
種族値(メガ前):105-95-80-40-80-90
種族値(メガ後):105-125-100-60-100-100
個体値:31-31-31-×-31-31
努力値:252-0-76-0-180-0
実数値(メガ前):212-115-121-×-123-110
実数値(メガ後):212-145-143-×-143-120
技:おんがえし/かみくだく/グロウパンチ/まもる
(調整意図)
H-B-D ⋯⋯ 総合耐久最大
(特性について)
発動機会が一番多そうな肝っ玉。
(技について)
守り技のまもるは確定。積み技のグロウパンチ、反動の無いダメージソースとして恩返し、ゴーストへの安定した打点として噛み砕くを採用した。
(持ち物について)
メガシンカしたいのでメガストーン。
[動き1]
アグノム、アギルダー、アイアントと出す。
1ターン目、アグノムは大爆発、アギルダーはアイアントに胃液、アイアントは相手に仲間作り。ゴチルゼルを中央に出す。
1ターン目、相手がトリルを張りそうならアグノムは封印、アギルダーとアイアントは守る。2ターン目、アグノムは大爆発、アギルダーはアイアントに胃液、アイアントは相手に仲間作り。ゴチルゼルを中央に出す。
[構築概要2]
[構築経緯2]
構築1をトリルに寄せた構築を作ろうとした。
1ターン目にトリルを張ることを前提とし、2ターン目に確実に中央の胃液使いが倒されてほしい。しかし同時に、2ターン目に先制技で倒されてしまうのも予防したい。そこで中央に火炎玉を持ったレベル1のツボツボを置くことで、2ターン目に味方で攻撃することを併せて確実に倒れるようにする。
トリル要員としては、確実にトリルを決めてもらうために耐久が高くて猫騙しが効かず、範囲技を持つサマヨールにした。アイアントはレベルを下げることで最遅クチートよりも素早さが低くなるようにした。残りは構築1のポケモンを、素早さが低くなるようにした。
[サマヨール]
持ち物:しんかのきせき
特性:おみとおし
性格:のんき
種族値:40-70-130-60-130-25
個体値:31-31-31-×-31-0
努力値:252-0-76-0-180-0
実数値:147-90-176-×-173-40
技:じしん/おにび/ちょうはつ/トリックルーム
(調整意図)
H-B-D ⋯⋯ 総合耐久最大
S ⋯⋯ 最遅
(特性について)
相手の持ち物が分かることの強さを評価してお見通し。理想通りに行けば長期戦になるので、相手の有効打のPPを削ることができるプレッシャーでも悪くないかもしれない。
(技について)
採用理由の味方を巻き込んで使える地震とトリックルームは確定。残りに相手の挑発やトリル返しなどの絡め手を阻止できる挑発と、相手の火力を削れる鬼火を採用した。
今考えると、わざわざ範囲技で倒す必要性も低いのではないかと思えてきた。地震をナイトヘッドなどに変えてもいいかもしれない。
(持ち物について)
耐久を高める奇石。
[ツボツボ]
レベル:1
持ち物:かえんだま
特性:がんじょう
性格:のんき
種族値:20-10-230-10-230-5
個体値:×-×-×-×-×-×
努力値:0-0-0-0-0-0
実数値:10-5-9-5-9-4
技:いえき/むしのていこう/おさきにどうぞ/まもる
(調整意図)
S ⋯⋯ 最遅
サマヨールの攻撃で火傷圏内まで入ればいいので耐久的にはレベル1でなくてもいいが、相手のレベル1ポケモンの存在などを考えて、レベル1にした。
最遅にすればレベル9まで素早さが変わらないので、相手に深読みさせることができて面白いかもしれない。
(特性について)
採用理由の頑丈。
(技について)
採用理由の胃液と、守り技のまもるは確定。残りはまず使わないので適当な技を覚えさせた。
(持ち物について)
火炎玉か毒々玉で迷い、火炎玉にした。
[アイアント]
レベル:47
持ち物:くろいてっきゅう
特性:なまけ
性格:なまいき
種族値:58-109-112-48-48-109
個体値:31-31-31-×-31-0
努力値:248-0-4-0-252-0
実数値:155-122-125-×-103-96
技:アイアンヘッド/シャドークロー/なかまづくり/まもる
(調整意図)
H-B-D ⋯⋯ 総合耐久最大
S ⋯⋯ S半減で最遅クチート-1
レベル47はSのための調整。残りは耐久に振った。
(特性について)
採用理由のなまけ。
(技について)
構築1と同じ。
(持ち物について)
S半減の持ち物として、黒い鉄球を選択。
以下は構築1と大体同じ(最遅に変更しただけ)
[ゴチルゼル]
持ち物:たべのこし
特性:かげふみ
性格:のんき
種族値:70-55-95-95-110-65
個体値:31-0-31-31-31-0
努力値:252-0-196-0-60-0
実数値:177-×-154-115-138-63
技:あくのはどう/めいそう/いやしのはどう/まもる(調整意図)
H-B-D ⋯⋯ 総合耐久最大
S ⋯⋯ 最遅(特性について)
採用理由の影踏み。(技について)
守り技の守るは確定。積みアタッカーを回復させる癒しの波動も欲しくて、自らも積める瞑想も採用。攻撃技として、ゴーストに強くなる悪の波動を覚えさせた。
瞑想はコスモパワーでもいいかもしれない。(持ち物について)
場持ちを良くする残飯。[ガルーラ]
持ち物:ガルーラナイト
特性(メガ前):きもったま
特性(メガ後):おやこあい
性格:のんき
種族値(メガ前):105-95-80-40-80-90
種族値(メガ後):105-125-100-60-100-100
個体値:31-31-31-×-31-0
努力値:252-0-76-0-180-0
実数値(メガ前):212-115-121-×-123-85
実数値(メガ後):212-145-143-×-143-94
技:おんがえし/かみくだく/グロウパンチ/まもる(調整意図)
H-B-D ⋯⋯ 総合耐久最大
S ⋯⋯ 最遅(特性について)
発動機会が一番多そうな肝っ玉。(技について)
守り技のまもるは確定。積み技のグロウパンチ、反動の無いダメージソースとして恩返し、ゴーストへの安定した打点として噛み砕くを採用した。(持ち物について)
メガシンカしたいのでメガストーン。[カラマネロ]
持ち物:オボンのみ
特性:あまのじゃく
性格:のんき
種族値:86-92-88-68-75-73
個体値:31-31-31-×-31-0
努力値:252-0-28-0-228-0
実数値:193-112-123-×-124-70
技:はたきおとす/サイコカッター/ばかぢから/まもる(調整意図)
H-B-D ⋯⋯ 総合耐久最大かつ+ダウンロード調整
S ⋯⋯ 最遅(特性について)
採用理由でもある天邪鬼。(技について)
守り技であるまもるは確定。積み技としての馬鹿力、ギルガルドに強くなる叩き落とす、タイプ一致で相性補完も悪くないサイコカッターを採用した。(持ち物について)
耐久を高めるオボン。
[動き2]
サマヨール、ツボツボ、アイアントと出す。
1ターン目、サマヨールはトリル、ツボツボ、アイアントは守る。2ターン目、サマヨールは地震、ツボツボはアイアントに胃液、アイアントは相手に仲間作り。ゴチルゼルを中央に出す。
[最後に]
案の定というか、やはりトリプルバトルでゴチルアントを完璧に決めるのは極めて不可能に近いと感じた。
[利用させていただいたサイト]
[oras]トリプルバトルにおけるゴチルアント構築を考える(前置き)
トリプルバトルでゴチルアントをしようと思って考えた。
[最初に]
トリプルバトルでゴチルアントギミックを決めたくて考えてみた。この記事では考察と案出しについて書く。
[ゴチルアントとは]
特性「なまけ」のアイアントで相手のポケモンに技「なかまづくり」を使用して相手のポケモンを特性「なまけ」にし、そのポケモンを特性「かげふみ」のゴチルゼルで捕まえて相手の行動を阻害していくギミックや、並びのこと。*1
相手が怠けるターンに行動し、相手が怠けないターンに守ることで基本的に相手の技を受けることなく積んだり攻撃したりすることができる。恐らく、シングルバトルで(他ルールに比して)最もよく見かける戦術である。
[目標]
今回は「トリプルバトルでゴチルアントを成功させる」ことが目標である。その成功のラインを設定したい。
軽く考察した結果、「相手3体を同ターンに怠けるように調節し、影踏みでロックする」ことは不可能に近いと判断した。よって、現実的なラインとして「相手2体を同タイミングで怠けるように調節し、影踏みでロックする」ことを目標とする。
[なまけの仕様についていくつか」
怠けるタイミングについて、大切そうなことをいくつか。表現や仕様内容については、基本的にポケモンwikiに準拠している。
なお、第7世代以降の仕様、特に技「さいはい」の絡んだ仕様については言及しない。
特性「なまけ」を持つポケモンは、そのポケモンに独立して設定された変数Xを持つ。Xは1か0の値を持ち、X=0の時は行動できてX=1の時は怠けて行動できない。以下、Xの値が0→1、もしくは1→0に切り替わることを「Xを消費する」と呼ぶことにする。
- 特性「なまけ」のポケモンが場に出る時、X=0に設定される
- 基本的に、行動する毎にXを消費する
- MOVEした時はXを消費しない
- フリーフォールで連れ去られて行動できなかった時はXを消費しない
- 反動で動けないターンはXを消費する
- 怯み、混乱、麻痺によって本来行おうとしていた行動ができなかった時、Xを消費する
- 眠り、凍りによって本来行おうとしていた行動ができなかった時、Xを消費しない
- 技「ねごと」や「ねっとう」などで行動できた時、Xを消費する
- 技「きあいパンチ」の予備動作ではXを消費しない
- X=1であっても予備動作は行い、気合いパンチを行うはずのタイミングで怠ける
- 気合いパンチが失敗した時、Xを消費する
- 基本的に、行動順に関わらず特性を「なまけ」に変更されたターンは行動し、次のターンに怠ける*2
- メガシンカしたターンに、行動する前に特性を「なまけ」に変更された場合はそのターンになまける*3
[相手2体を、怠けるターンを揃えて特性「なまけ」にする方法を考える]
[トリプルバトルでできる主なゴチルアント対策]
- 集中攻撃して早々にアイアントを倒す
- アイアントに挑発する
- アイアントが仲間作りできなければどうしようもない。
- 影踏みで捕まらない
- これはいわゆる滅びパ対策に共通するものである。特性をなまけにされても、一度手持ちに戻せば元の特性に戻る。
- 特性を「なまけ」に変更できないポケモンを出す
- 特性を上書きする
- 味方で味方を倒す
- ゴチルアントを完成させた場合、相手はこちらを倒さずに積もうとするだろう。相手が十分に積む前に味方で味方を倒してゴチルアントを打開できるポケモンを出すのは有効だろう。
- MOVEする
- MOVEすると怠けターンがずれて、同時に怠けていたポケモンがずれて怠けるようにできる。完全な対策とは言えないだろうが、ゴチルアントをしている相手としてはそれなりに面倒なことだろう。
[最後に]
この前置きを前提に、構築を組んでいく。
何か疑問点等ありましたらTwitterまで。
[利用させていただいたサイト]
[oras]ふしぎなまもりポリゴン2を作る構築
ふしぎなまもりポリゴン2を作る構築を作ろうと思って組んだ構築。
[最初に]
ふしぎなまもりはその強力な性能故にか、他のポケモンが手に入れるのは非常に難しい仕様になっている。それを実現しようと思う。
実戦でこれを実現する方法を考えたことがない人は、一度考えてから読んだ方が面白いかもしれない。良い方法が思いついた方は、是非教えてください。
[ふしぎなまもりについて]
不思議な守りの効果自体は「効果抜群以外の攻撃技でダメージを受けない」というもの。しかしその仕様はやや複雑で、特に他に特性を渡すことが非常に難しいようになっている。細かい仕様はポケモンwikiなどを見てもらうこととして、今回の構築で重要な「他のポケモンが特性『ふしぎなまもり』になる方法」を挙げると、
この二つである。
[他のポケモンをふしぎなまもりにする方法]
まずはヌケニンが仲間作りを使う方法を考える。しかしヌケニンは仲間作りを覚えず、またマジックコートも使えないのでこの方法は使えないだろう。*1
次に、トレースで不思議な守りをコピーする方法を考える。ここでトレースが相手の特性のみをコピーすることを考えると、まず相手にヌケニンの不思議な守りをトレースさせてから、こちらのポケモンでトレースさせる必要がある。
[相手にふしぎなまもりをトレースさせる方法]
特性「トレース」のポケモンで技「なかまづくり」を覚えるポケモンはいないが、技「スキルスワップ」を覚えるポケモンはいる。以下、相手をトレースにする方法はスキルスワップに限られているという前提で話を進める。
トレースという特性は登場時に自動的に発動する特性であり、トレースをトレースのまま相手に渡すのは非常に限定された条件下でしか不可能である。*2その一つが「とくせいなし状態」*3と呼ばれる状態で場に出ることだ。とくせいなし状態はその名の通り特性の効果が失われている状態であり、ポケモン自体に与えられている状態変化である。その為特性自体が失われている訳ではなく、スキルスワップで特性を渡すこともできるし、その渡した特性は「とくせいなし状態」でないポケモンに渡されたのなら効果は発揮される。さらにとくせいなし状態はバトンタッチで引き継がれるので、これらを利用してトレーススキスワをしていこうと思う。
[個体解説]
[サーナイト]
持ち物:こだわりスカーフ
特性:トレース
性格:おくびょう
種族値:68-65-65-125-115-80
個体値:31-×-31-31-31-31
努力値:252-0-4-0-0-252
実数値:175-×-86-145-135-145
技:アシストパワー/スキルスワップ/めいそう/トリック
(調整意図)
H ⋯⋯ 極振り
S ⋯⋯ 最速
B ⋯⋯ 余り
出来るだけ速く動いて相手にトレースを渡し、生き延びた際は相手が交換する前にポリゴン2に交代するために最速。残りはHに振った。HBで割り振った方が総合耐久は高くなる。
CSにして、ムンフォ/サイキネ/スキスワ/トリックみたいな技構成でも良いかもしれない。
(特性について)
ギミックのためにトレース。
(技について)
ギミックのためにトレースは確定。ギミックが成功すれば相手からダメージは受けないものとするので、詰めるためのトリック、瞑想、アシパ。
(持ち物について)
出来るだけ速く動き、上から交換するためのスカーフ
[アギルダー]
持ち物:きあいのタスキ
特性:うるおいボディ
性格:ようき
種族値:80-70-40-100-60-145
個体値:31-31-31-×-31-31
努力値:252-0-4-0-0-252
実数値:187-90-61-×-80-216
技:まとわりつく/いえき/いばる/まもる
(調整意図)
H ⋯⋯ 極振り
S ⋯⋯ 最速
B ⋯⋯ 余り
出来るだけ胃液が決まりやすいよう最速をとり、残りはアギルダーらしくHに振った。振り分けた方が耐久指数は高くなるが、さして変わりは無いと思う。臆病でなく陽気なのは、物理技の方が有用そうなのが多いように思ったのと、アギルダーに削りの役目は求めていないから。そもそもアギルダーが技を撃って削りを入れなければならない時は即ちギミックが失敗した時であり、アギルダーが高火力を出そうともあまり意味は無いと思われる。
(特性について)
本当は軽業の方が良いのだが、甘えた。軽業である意味のある場面には遭わなかった。
(技について)
ギミックのために胃液は確定。初手の猫騙しを防ぐ守るも欲しい。後の二つはなんでもいいが、行動を阻害してイカサマのダメージも増える威張るを採用し、纏わりつくはトレーススキスワする相手を引かせないためとかに使えるかなと思って採用した。撃つ場面は殆ど無かった。
(持ち物について)
胃液を成功させやすくするための気合いの襷。
[ヌケニン]
持ち物:ぼうじんゴーグル
特性:ふしぎなまもり
性格:ようき
種族値:1-90-45-30-30-40*9
個体値:31-×-31-31-31-31
努力値:0-252-0-4-0-252
実数値:1-142-65-×-50-101
技:ゴーストダイブ/おにび/どくどく/まもる
(調整意図)
A ⋯⋯ 極振り
S ⋯⋯ 最速
C ⋯⋯ 余り
ボックスにいたヌケニンをそのまま使用。ダウンロード調整や変身対策はしていない。それで困ることはなかった。
(特性について)
不思議な守り
(技について)
守るは欲しくて、不思議な守りで詰める時に有用な状態異常技を範囲が取れるように二つ。最後の一つは何となくでゴーストダイブを採用。
(持ち物について)
気合いの襷と防塵ゴーグルで迷ったが、アギルダーが襷を持ちたいのでゴーグル。基本的に相手に不思議な守りをトレースさせれば仕事が終わるので、後投げすることが多いことを踏まえてできれば襷の方がいいのかもしれない。
[ブラッキー]
持ち物:オボンのみ
特性:せいしんりょく
性格:ずぶとい
種族値:95-65-110-60-130-65
個体値:31-×-31-31-31-31
努力値:252-0-156-0-100-0
実数値:202-×-165-80-163-85
技:イカサマ/いやしのすず/バトンタッチ/みきり
(調整意図)
H-B-D ⋯⋯ 総合耐久最大
できるだけバトンを成功させるために耐久振り。ダウンロードを意識するならHB特化で余りD振りすることになる。
(特性について)
バトンを成功させやすいように怯まない精神力。
(技について)
ギミックのためにバトンは確定。守り技の見切りも欲しい*10。残りの二つは攻撃技のイカサマと状態異常を回復させる癒しの鈴を採用した。
(持ち物について)
居座るポケモンではないので、瞬間的な耐久値を高めるオボン。
[ポリゴン2]
持ち物:しんかのきせき
特性:トレース
性格:ひかえめ
種族値:85-80-90-105-95-60
個体値:31-×-31-31-31-31
努力値:252-0-0-252-4-0
実数値:192-×-110-172-116-80
技:トライアタック-イカサマ-どくどく-じこさいせい
(調整意図)
C ⋯⋯ 特化
H-B-D ⋯⋯ 奇石込み総合耐久最大
時間制限が無いのであれば完全に耐久振りにしたいところだが、トライアタックなどで削らないとTOD負けしかねないので攻撃的な振り方にした。ギミックが成功すれば攻撃は受けないとしているというのもある。
(特性について)
ギミックのためにトレース。
(技について)
回復技としては眠るではなく自己再生を採用。環境に眠るで回復したい状態異常技(特に毒々)が少なく、また眠るはTOD負けしやすくなると判断した。また、不思議な守りトレースが成功した際に相手の不思議な守りポケモンを削るための毒々も採用。残り二枠はタイプ一致技のトライアタックとイカサマを採用。イカサマは特にメガガルーラとギルガルドを意識している。
ポリゴン2の唯一の弱点がかくとうであることを考えて、サイコキネシスを採用してもいいかもしれない。
(持ち物について)
耐久を増やすための奇石。風船を持たせてテクスチャーで電気タイプになるとか、オボンやラムをリサイクルするとか、他にも持たせて面白いアイテムは多い。
[ガルーラ]
持ち物:ガルーラナイト
特性(メガ前):きもったま
特性(メガ後):おやこあい
性格:ようき
種族値(メガ前):105-95-80-40-80-90
種族値(メガ後):105-125-100-60-100-100
個体値:31-31-31-×-31-31
努力値:4-252-0-0-0-252
実数値(メガ前):181-147-100-×-100-156
実数値(メガ後):181-177-120-×-120-167
技:おんがえし/グロウパンチ/ふいうち/ねこだまし
(調整意図)
A ⋯⋯ 極振り
S ⋯⋯ 最速
H ⋯⋯ 余り
陽気ASガルーラ。猫騙ししやすくするために最速。
(特性について)
トリルを張られたくないので肝っ玉。早起きはメリットが少なく、また猫騙しでガルーラが怯む分には問題ない。
(技について)
ギミックを通しやすくするための猫騙しと圧力をかけるためのグロパンを採用。瞬間火力は求めていないので捨て身タックルではなく反動の無い恩返し。最後に他のポケモンを相手の攻撃から守るための不意打ち。
(持ち物について)
メガストーン
[動きについて]
基本的に案2の動きに沿う。端でメガガルーラが暴れ続けるイメージ。
[ギミックが止まる時]
[没構築案]
不思議な守りポリゴン2がマジックコート、タブンネ(メガタブンネ)がポリゴン2に仲間作りをして不思議な守りタブンネを作る。ポリゴン2が引いてもタブンネが不思議な守り仲間作りで任意の味方ポケモンを不思議な守りにできる。
- 反省点
欲張りすぎ。そもそもポリゴン2が不思議な守りにならない。なれたとしても、そこまででタブンネは消耗しているので仲間作りギミックは使えない。タブンネに守るを入れても変わらなかった。
[最後に]
決めるのは難しかったが、決めようとするのは楽しかった。
お付き合い頂いた対戦相手の方々、どうもありがとうございました。誤りの指摘や疑問点等ありましたらTwitterまで。
[利用させていただいたサイト]
*1:一応、過去世代でものまねを覚えるのでそれを利用すればできなくもないが、今回は第6世代で完結させる。
*2:相手の場に「トレースできないがスキルスワップできる特性」と「トレースできない特性」のみがいる場合、相手の「トレースできないがスキルスワップできる特性」を持つポケモンにスキルスワップすることで、トレースのまま相手に渡すことができる。しかしこれは極めて相手依存であり、実戦で行うのは非常に難しいだろう。
*3:「いえき状態」とも呼ばれる。
*4:マジックコート役を他のポケモンに任せることもできるがその場合必要なポケモンが5体となり、必要なポケモンが少ないという案2に対する優位点が損なわれるだろう。
*5:ヌケニンは2ターン目に出しても良いが、生存率を考えると3ターン目が無難だろう。
*6:ポリゴン2が不思議な守りをトレースしなくとも、相手が交代しなければサーナイトに交代してもう一度チャンスを掴むことはできる。
*7:トゲチックの方が奇石込みで耐久が高いので、ポリゴン2に奇石を渡すことや耐性、特性を含めて考えて、好みの方を選ぶと良いと思う。
*8:テッカニン(バトンタッチを覚える非メガでアギルダー以上の素早さ種族値を持つ唯一のポケモン)のSを調整すれば、最速アギルダー-1にもできる。その場合、特性は加速ではなくすり抜けの方が良いだろう。
*10:今回の構築では封印対策の見切りよりPPの多い守るの方が良いかもしれない。
[oras]十二支っぽいポケモンを集めてみる
十二支っぽいポケモンをリストアップしようと思ったのでやってみた。
[最初に]
そこまで十二支に詳しい訳ではないので、ざっくりやります。分類もかなり主観的です。
[十二支とは]
十干十二支の十二支。「子」「丑」「寅」「卯」「辰」「巳」「午」「未」「申」「酉」「戌」「亥」をいう。一般にそれぞれ「鼠」「牛」「虎」「兎」「竜」「蛇」「牛」「羊」「猿」「鶏」「犬」「猪」の十二の獣が当てられて知られている。
[基準について]
メガシンカ後の姿は考慮しない。
「もぐら」は「土竜」だから「辰」に含めることができるのでは、とか、「アシカ」は「海驢」、つまり「海の驢馬」だから「午」に含めることができるのでは、みたいなところは今回含めないこととする。「うみうしポケモン」や「ぎょうしポケモン」なども、丑には含めたりはしない。
また、外国語名については、参考にすることはあってもそれを絶対の基準とはしないこととする。*1
なお、タツノオトシゴは個人的な好みから「辰」に分類する。「午」には分類しない。
[分類から分類する十二支っぽいポケモン達]
[流石に十二支に分類したいと思うポケモン達]
[想像されるモチーフが十二支らしいポケモン達]
[その他気になるところ]
おまけ[とりポケモン達]*26
ポッポ,ピジョン,ピジョット,オニスズメ,オニドリル,カモネギ,ドードー,ドードリオ,フリーザー,サンダー,ファイヤー,ホーホー,ヨルノズク,ネイティ,ネイティオ,ヤミカラス,デリバード,エアームド,ルギア*27,ホウオウ,スバメ,オオスバメ,キャモメ,ぺリッパー,チルット,チルタリス,ポッチャマ,ポッタイシ,エンペルト,ムックル,ムクバード,ムクホーク,ドンカラス,ペラップ,マメパト,ハトーボー,ケンホロウ,コアルヒー,スワンナ,ワシボン,ウォーグル,バルチャイ,バルジーナ,ヤヤコマ,ヒノヤコマ,ファイアロー,シュシュプ*28
おまけ[ブタをモチーフとすると思われるポケモン達]
[最後に]
「鶏冠があるからズルズキンは酉」みたいなところも今回は排除して分類した。また、始めは十二支が中国由来であることから「辰」にはいわゆる東洋の龍のみを分類しようかとも思ったが、今回は西洋風のドラゴンも含めた。
何か質問や疑問点等あればTwitterまで。
[利用させていただいたサイト]
*1:例えばヒトカゲの中国語名(小火龍)に龍の字が含まれているのだが、今回ヒトカゲは竜がモチーフでないと判断して含めないことにしたいため。
*2:モチーフが例えばハリネズミであると予想される場合も、分類に「ねずみ」が入ればここに分類します。
*3:「わかごまポケモン」 「こま」は「駒」と解釈し、馬の子を表していると捉えた。
*4:「ひよこポケモン」 「ひよこ」は鶏の子を表していると捉えた。
*5:「いのぶたポケモン」 猪の要素は十分含まれていると解釈した。
*6:既に分類したものは含めない
*7:要検討。虎と言って言えないこともないとは思うが、果たして本当に「虎だから名前にトラを入れよう」となったのだろうか。
*8:これらに含まれる「ドラ」は、ドラゴンの要素の表現であると捉えた。
*9:進化前や見た目から想像されるモチーフから考えて「ジャ」は「蛇」を表していると捉えた。
*10:シマウマはウマ科なので、午に含めることにした。
*11:見た目から想像されるモチーフから、名前は「メリーさんの羊」と「シープ」から取ったものと捉えた。
*12:見た目から想像し、エイプが要素として名前に含まれていると捉えた。類人猿は申に含めるものとする。
*13:見た目から想像して、「エテ」は猿の要素を表していると捉えた。
*14:これらのモチーフを想像して、「ブル」は「ブルドッグ」を表していると捉えた。
*15:見た目、図鑑説明から兎(習性はアナウサギらしいが、耳の先の色が違うのはノウサギ)がモチーフであると思われるが、「ホルビー」=「掘る」+「ワラビー」と解釈することもできるだろう。しかしホルビーに育児嚢は見受けられないので、今回は兎として分類したい。
*16:タツノオトシゴ(リーフィーシーホース?)がモチーフであると考える。タツノオトシゴは辰に分類する。
*17:メリープの進化系であり、見た目も羊らしいので未として分類したい。
*18:一般に猿として知られていると思われて、またヤナップ、ヤナッキーが申に分類されていてこれらが申に分類されないのは不自然に思うので、申に分類する。
*19:一般に「でんきねずみ」として広く知られていると思われ、また見た目から鼠としてイメージされる特徴(発達した歯、小さめのサイズ、丸い耳、ヒゲ、細長い尾など)を多く備えていることから、子として分類した。
*20:ライコウは虎がモチーフであるという説が十分広く知られていると判断した。
*21:モチーフは「登竜門」で知られる「鯉が竜門を登ると竜になる」という伝承であると思われるので、辰に分類できると判断した。
*22:モチーフはウスバカゲロウ及びトンボであると考えるが、ドラゴンとしての要素が十分強調されていると判断して辰と分類した。
*23:見た目や図鑑説明から古代のドラゴン、もしくは東洋の竜(いわゆる『龍』)をモチーフにしていると思われる。
*24:モチーフは狛犬(獅子)であると考える。この場合の獅子はいわゆる唐獅子であり、ライオンを元とした想像上の生き物である。狛犬であるから戌と分類することも可能であろうし、体の縞模様とライオンが猫科であることとを総合して考え、寅と分類することもできるだろう。ここでは、進化前のガーディが「こいぬポケモン」であることと外国語名で犬の要素が強調されていると考えたことを踏まえ、戌に分類する。
*25:見た目や図鑑説明、多言語での表記などで犬の要素が十分強調されていると捉えた。
*27:嘴か?
*28:嘴か?